こんにちはすずきです。
今回は開発でデータベースを選ぶ際に「どんなデータベースがあるのか」や、「H2データベースは本番環境で使われない」を詳しく深ぼっていこうと思います。
この記事では、代表的なデータベースの種類と、特に開発環境でよく使用されるH2データベースが本番環境で使われない理由について詳しく解説していきます!
データベースとは
データベースとは、特定のデータを収集し、データを整理して使いやすいように管理している情報群または、管理するためのシステムまたは構造のことをさしています。
データモデルには、階層型、ネットワーク型、リレーショナル型などがあります。
※他にもドキュメント型、カラムファミリー型、グラフ型..etcなどがあります。
現在では、データベースといえば、リレーショナルデータベースが主流です。
データベースの種類
データベースは大きく分けて、リレーショナルデータベース(RDB)、NoSQLデータベース、NewSQLデータベースの3種類に分類されます。
リレーショナルデータベース(RDB)
先ほど紹介した、データを表形式で管理し、SQL(Structured Query Language)を使用してデータの操作を行うデータベースのことです。
代表的なリレーショナルデータベースには以下のものがあります。
名前 | 説明 |
---|---|
MySQL | オープンソースであり、多くのウェブアプリケーションで使用されている。高速でスケーラブルな性能が特徴。 |
PostgreSQL | オープンソースで高い拡張性と標準に準拠した機能を持つ。トランザクション処理が強力で、複雑なクエリを効率的に処理できる。 |
Oracle Database | 商用のデータベースであり、高い信頼性とセキュリティを提供。大規模な企業システムで広く使用されている。 |
Microsoft SQL Server | Microsoft社による商用データベースで、Windows環境との高い親和性が特徴。ビジネスインテリジェンス機能も充実している。 |
NoSQLデータベース
NoSQLデータベースは、リレーショナルデータベースとは異なり、表形式に依存しないデータ管理を行います。特定の用途やスケーラビリティが求められるシステムに適しています。
リレーショナルデータベース以外のデータベースのこと!
スケーラビリティ
拡張性という意味。 システムやネットワークなどが、規模や利用負荷などの増大に対応できる度合いのこと。
東京エレクトロン デバイス株式会社
以下が主なNoSQLデータベースの例です。
名前 | 説明 |
---|---|
MongoDB | ドキュメント指向データベースで、JSONライクなフォーマットでデータを保存。柔軟なスキーマ設計が可能。 |
Cassandra | 分散データベースであり、大規模なデータセットを扱うのに適している。可用性とパフォーマンスが高い。 |
Redis | インメモリデータベースで、高速なデータ読み書きを実現。キャッシュ用途やリアルタイム分析に適している。 |
CouchDB | ドキュメント指向データベースで、マスター・マスターのレプリケーションをサポート。オフラインファーストアプリケーションに向いている。 |
NewSQLデータベース
NewSQLデータベースは、リレーショナルデータベースの特性を持ちながら、NoSQLのようなスケーラビリティを実現することを目指しています。
以下が代表的なNewSQLデータベースです。
名前 | 説明 |
---|---|
Google Spanner | Googleが提供する分散リレーショナルデータベースで、グローバルな分散環境でも一貫性を保つ。 |
CockroachDB | PostgreSQL互換の分散データベースで、高い可用性とスケーラビリティを提供。ノードが増えると自動的にデータをリバランスする。 |
VoltDB | インメモリのNewSQLデータベースで、高速なトランザクション処理を実現。リアルタイムアプリケーションに適している。 |
よくテストで使う、H2データベースとは
H2データベースはJavaで書かれた軽量なリレーショナルデータベースで、特に開発やテスト環境でよく使用されます。
その主な理由は以下の通りです。
- 軽量でインメモリ動作が可能
H2は非常に軽量で、インメモリデータベースとしても動作するため、開発者が迅速にデータベースをセットアップしてテストを行うことができます。開発スピードが早い!!
- 簡単なセットアップと使用
H2はセットアップが非常に簡単で、JARファイルをダウンロードしてクラスパスに追加するだけで利用可能です。また、Webベースのコンソールも提供しており、GUIを使って簡単にデータベースの操作が可能!
- 高い互換性
H2は、標準的なSQLに対応しており、他のリレーショナルデータベース(例えば、HSQLDB、Derbyなど)とも互換性があります。これにより、開発環境で使用したSQLを本番環境のデータベースに容易に移行することができます。
これらの利点にもかかわらず、H2が本番環境で使用されることは稀なんだそうです。その主な理由は以下の通りです。
H2データベースが本番環境で使われない理由
- パフォーマンスとスケーラビリティの制限
H2は軽量であるがゆえに、大規模なデータセットや高トラフィックな環境でのパフォーマンスやスケーラビリティに限界があります。
大規模なアプリケーションや大量の同時接続を処理する能力が劣るため、本番環境での使用には不向きです。すずきシンプルに性能が弱い!
- 信頼性と耐障害性の問題
H2はインメモリ動作が可能であるため、再起動時にデータが失われるリスクがあります。
また、永続的なストレージ機能も提供していますが、商用データベースと比較して障害に対する耐性が低いため、データの一貫性や信頼性が求められる本番環境には適していません。すずき再起動するたびにデータが消えてたらサービスとして機能しない!
- セキュリティ機能の不足
H2はセキュリティ機能が限定的であり、特に本番環境で求められる高度なセキュリティ対策(暗号化、監査ログ、アクセス制御など)が不足しています。これにより、セキュリティリスクが増大し、本番環境での使用が推奨されません。
結論、H2データベースは、早くて簡単に使えるけど、本番で使えるほどの拡張性や信頼・耐久力がないデータベースだからテスト環境でつかうのがメインってことだね!!